ホームページの運営ってむちゃくちゃ地味ですからね。
なんとなく大きな変化を望んで、
「そろそろホームページをリニューアルしてみよっかな・・・」
なんて思っている人も多いかもしれませんね。
弊社にもリニューアルのご相談はあるのですが、
デザインに飽きてきたので見た目を一新したいとか、
アクセスが上がらないのでリニューアルで打開したいとか
いろいろな理由がありますが、
リニューアルが必要のない場合もよくあります。
簡単にリニューアルといっても、お金は結構かかるので。
まずはリニューアル本当に必要なの?っていうところから考えてもらわないといけません。
いまリニューアルしようと考えている人は、
ちょっと立ち止まってこのブログを読んでみてください。
何のためにリニューアルをするのか
一番考えないといけないのがここ。
今リニューアルをしようと思っている人は何を理由にリニューアルしようと思っているか思い出してください。
- デザインをきれいにしたい、一新したい
- 増えすぎたサイトコンテンツを整理したい
- サイトのコンセプト、機能を変えていきたい
このような理由でリニューアルを考える方が多いです。
そして、そのリニューアルの理由をもっと本質的に考えると
「売り上げや集客数をあげたい」
ということでしょう。
ホームページから売り上げにつなげるためには、次の2つの要素が不可欠です。
- アクセス数を増やしたい
- コンバージョンをあげたい
つまり、リニューアルによって多くはこの二つのどちらかを改善したいということのはずです。
リニューアルの理由をこの「アクセス数」「コンバージョン数」という視点から考えてみましょう。
デザインをきれいにしたい、一新したい
一番多いのがこの理由です。
デザインを変える理由にはこんなものがあります。
- 自分で作ったものが素人感満載なのでプロに作ってほしい
- デザインに飽きたので一新したい
まず、
「自分で作ったものが素人感満載なのでプロに作ってほしい」
これは元のデザインが悪いという前提なのですが、こちらはデザインの改善を目的としています。
ホームページに一定レベルのデザインは必要と考えていますので、
このデザインの改善というのは非常に重要だと思います。
ボロボロのお店ではお客さんが入ってきてくれません。
それなりの店構えにすれば、少しはお客さんの入りが良くなるでしょう。
売れるかどうかの問題とは別なのですが、
店構えだけを見て、「ここはやめとこう」って思われないようにするための最低限のデザインです。
ことあるごとに載せていますが、こんな病院には行きたくないでしょ?
で、このサイト今ではリニューアルされてこうなりました。
これなら一つの候補にはなりえますよね。
さすがに元が悪いとリニューアルはすごく効果的です。
「デザインに飽きたので一新したい」
この場合はとても微妙で、今のデザインが悪いわけじゃなくてなんとなく気分的に一新したいという場合はやめた方がいいかもしれない。
デザインをちょっときれいにしたところで、急に何かが変わることはありません。
ちょっときれいなところと、まあまあきれいなところは、お客さんにとってはそんなに差はありません。
まずまずの店構えでも味がおいしいラーメン屋ははやるだろうし、
それなりの店構えでも味がおいしくなければ流行りませんよね。
見た目に一定のレベルは必要ですが、それを超えると中身の方が大事になるのでデザインリニューアルによる恩恵はあまり受けられません。
圧倒的に格好良くなるのであれば、口コミなどでそれなりの成果はあるでしょう。
ホームページではアクセスを増やすこととコンバージョンをあげることが重要だと上で書きましたが、
デザインを変えるというのはどちらかというとコンバージョンを上げるのに効果があります。
見た目が良くなるとコンテンツが読みやすくなったり、ボタンが認識しやすくなったりします。
一方、デザインはアクセスとは関係ないので、デザインのリニューアルをしてアクセスアップは期待できません。
増えすぎたサイトコンテンツを整理したい
運営を続ける中でどんどんコンテンツは増えていきます。
弊社のサイトも恥ずかしながら、同じような内容を複数のページで書いていたりします。
増えすぎたコンテンツはユーザーにとってとても分かりにくい。
ですので、コンテンツをストレスなく読めるように、内容の整理や導線の改善を行います。
少しずつ整理していくのもいいのですが、時間がかかるわりにあまり成果が出ないということも多いです。
きれいさっぱりわかりやすく改善するならば、すべてを壊してイチからサイトの構成を見直してリニューアルするほうがいいかもしれません。
サイト構成を全面的に見直すには、リニューアル後の設計をかなりしっかりとやらないといけません。
大きくコンテンツを変えることになるので、これまでのホームページで慣れていたユーザーに対しては慣れないレイアウトになるかもしれません。
また、整理によって多くのコンテンツが減ることも想定されるので、検索エンジンからの流入も一時的に減ることになるかもしれません。
ですが、最終的には今よりも使いやすいサイトを目指し、長い目ではアクセスやコンバージョンにつながるリニューアルを進めます。
サイトのコンセプト、機能を変えていきたい
そもそもコンセプト自体が変わったということもあるでしょう。
BtoBだったのがBtoCに変わった。
低価格路線から高級路線に変えたなど。
また、サイトでネットショップを始めるなどサイトの作り自体を変えないといけないこともあります。
これらはビジネスコンセプト自体が変わったので、それに合わせてサイトをリニューアルする必要が出てきます。
これはアクセスやコンバージョンを上げるなどという話ではなく、
このままではサイト自体が意味をなさなくなるので、コンセプトに沿ったサイトに方針変換することになります。
改善したい課題を見つける
いろいろなリニューアルの目的を見てきました。
アクセスを増やしたい、コンバージョンをあげたいなどいろいろと目的はありますが、
それをもっとわかりやすい指標に落とし込みましょう。
問い合わせや商品の購入などのわかりやすいコンバージョン指標があればいいのですが、
必ずしもそういったものだけが指標になるとは限りません。
そのコンバージョンを上げるために何を目指すべきかということをもっと深く考えみましょう。
コンバージョンを上げるためにリニューアルで何を求めればいいでしょうか。
- モバイルからの離脱率が高いので、リニューアルで離脱率を下げたい
- ページの回遊率(ページ/セッション)が低いので、リニューアルでページ/セッションを上げる
- ページ閲覧時間が短くコンテンツを読んでもらえている気がしないので、リニューアルでページ閲覧時間を上げる。
ホームページが今よりもどう改善したいのか。
なぜコンバージョンが低いのかというのを、アクセス解析などを使って具体的な課題として見つけることができればリニューアルへの道すじがよりわかりやすくなります。
改善のために何をするのかを決める
どうしたいのかがわかれば、そのために何をするべきかが見えてきます。
- スマートフォンでも見やすいデザインにして離脱率を下げる
- ナビゲーションをわかりやすくしてページ/セッションを上げる
- 漫画などを入れてページ閲覧時間を上げる
リニューアルというのは目的があってするもので、なんとなくするものではありません。
何らかの課題(〇〇を増やしたい)というのがあって、それを解決するためにリニューアルするのです。
なんとなくデザインに飽きたからとか、そろそろリニューアルしたほうがいいかな(そろそろってなんや!?)とか、リニューアルの根拠としては意味が無いですよね。
そもそもリニューアル必要があるのか?というのをもう一度問い直してみましょう。
逆に課題がはっきりしていれば、それに対してリニューアルで何をすべきかというのがはっきりします。
そうすれば、リニューアル自体がとても意味あるものになります。
成果をチェックする
タイトルでは「リニューアルをする前に」と書いていますが、
「リニューアルした後」のこともせっかくなので書いておきます。
「リニューアルするのは何のためですか?」
と聞くと問い合わせが少ないので問い合わせを増やしたいからとか、
漠然とでも回答が返ってきます。
何らかの問題を感じてるからこそリニューアルを考えるのですが、
実際にリニューアルした後にその問題が改善したかを検証する人はあまりいません。
思った通りに改善されない、むしろ悪くなってしまったってこともあるかもしれません。
そんな時は、リニューアルをしたけれど元のサイトに戻すというのが正しい判断です。
けれど、高いお金を払ってリニューアルしてるのでそれをなかったことにして以前の状態に戻すっていうのは普通はなかなかできないですよね。
でも、それができる人ってほぼいないと思いますし、制作会社としてもそうはいってもせっかくリニューアルしたし・・ということになります。
大きく状況が悪くなるということは少ないでしょうけれど、リニューアルにはリスクが伴います。
リニューアル=単に見た目を変えたい
であれば成果がどうであれリニューアルしたらいいのですが、そうはいっても何らかの効果を期待して見た目を変えたいのだと思います。
せっかくリニューアルするのであれば、何らかの課題を解決するためのリニューアルでありたいですよね。
そのためには、事前の課題抽出とリニューアル後のリニューアルによる影響度を確認しておきましょう。
リニューアルというのは改善の一部
リニューアルといえばホームページの全面作り直しというイメージですが、
実際には大掛かりな改善と考えるといいでしょう。
ホームページの運用や改善というのはここで書いたことと同じように課題を見つけて対策を考えます。
先ほど挙げた、
- モバイルからの離脱率が高いので、リニューアルで離脱率を下げたい
- ページの回遊率(ページ/セッション)が低いので、リニューアルでページ/セッションを上げる
- ページ閲覧時間が短くコンテンツを読んでもらえている気がしないので、リニューアルでページ閲覧時間を上げる。
大抵はリニューアルなどしなくても、個別の改善で対応可能です。
リニューアルをするのは、これらの問題が複合的で個別の対応ではどうしようもない場合。
設計レベルから見直してこれらを改善しなければならない場合です。
問い合わせが増えない ⇒ そうだ!リニューアルだ!
というのではなく、ある程度は運用・改善レベルで対応可能かもしれません。
リニューアルの際には本当にリニューアルが必要かを制作会社に相談してみてください。
そして、根本的に作り直さないといけないということであれば、リニューアルする必要があります。
現状のサイトを少し変更するだけで改善するのであれば、高いお金をかけてリニューアルする必要はないかもしれません。
なんとなくリニューアルはもったいないので、
リニューアル前には制作会社に一度相談することをお勧めしますよ。