メール設定で出てくるIMAPとPOPって何?


今回はホームページの話では無いですが、お客さんからよく相談されるメールの受信設定で使うプロトコルについて紹介します。
メールの設定なんてパソコンを入れ替えた時くらいの低い頻度でしか行いませんが、だからこそほとんどのお客さんが以前に設定している内容を忘れて連絡が来ます。
弊社もメールソフトの設定なんて頻繁にはしないので得意なわけではないのですが、普段はだいたいいつもの手順で必要な情報を入力して設定すると勝手に受信ができたみたいな感じで終わってます。
メール設定なんてなかなか改めて考えることもないと思いますが、メールの設定について知っておくとよりメールについて理解できるものとして、IMAPやPOP3などの通信プロトコルの知識があります。
この2つは、そのメールの使用用途によって全然違った特徴があるので、自分のビジネスに合わせた設定を決めるうえで知っておくといいでしょう。

IMAPとPOP

IMAPやPOP3という単語を知っていますか?おそらくほとんどの人がよくわかっていないと思います。
ただ、メールの設定時には必ず出てくる単語なので覚えておきましょう。
なんとなく初めからPOPだったからそのままPOPで設定してますというような人が大半だと思います。
実はIMAPとPOPでは大きく特徴が違うので、これを覚えておくと次からはどちらに設定するかを悩むことは無くなると思います。

メールが受信される仕組みについて

まずは、メールが受信される仕組みについて簡単におさらいしておきましょう。
誰かから送られたメールはすぐにパソコンやスマートフォンに入ってくるのではなく、一旦メール専用のサーバに蓄積されます
サーバーは24時間365日ずっと動き続けているパソコンだと考えてください。
メールを送信したときに、送信先のパソコンが動いていなかったらメールを受信できません、そこで常に稼働しているサーバーというものが間に入っています。
送信されたメールは一旦サーバーで預かることになり、受信者がパソコンを立ち上げて受信リクエストをした時にサーバーからメールが送られます。
もちろん、その際送信者のパソコンは稼働している必要はありません、このようにサーバーはメールの仲介(預かり)役をしています。
このメールをリクエストして受信する際に、サーバーからどのようにメールを受信するかというルールを決めたのがIMAPやPOPというものになります。

IMAPとPOPの違い

では、それぞれについて紹介していきます。
まずはIMAPについて見ていきましょう。
先ほども説明したようにメールソフトを開くまではサーバにメールが溜まり続けていきます。
そしてメールソフトを開いた際に、パソコンはサーバーにメール受信のリクエストをして画面に受信したメールを表示させます。
IMAPではサーバーに蓄積されているメールを直接参照してパソコンに受信メールを表示します。


一方POP形式では、メールソフトを開いた際に、サーバに蓄積されているメールを自分のローカルのハードディスクにダウンロードしてから、それをメールソフトで表示させています。
つまり、IMAPはサーバーのデータをそのまま見ている(クラウドの状態)で、POPはパソコンにダウンロードしてから自分のパソコンのデータを見ているという違いがあります。
さて、この2つの違いは実際にはどういった利用上の違いがあるのでしょうか。

IMAP, POPの特徴(メリットデメリット)

では、IMAPやPOPについて、利用上の特徴を見ていきましょう。

容量について

IMAPについて、メールのデータはサーバー上のものを見ているので、過去のメールも含めてサーバー上にずっとデータを残しておく必要があります
長い期間使うと、過去のメールを全て蓄積していくため、サーバー上でのデータの容量が大きくなってきます。
そのため、十分なメールサーバーの容量を確保しておく必要があります
一方POPでは、一時的にサーバーにメールはたまりますが、メール閲覧の際にデータをパソコンにダウンロードしてしまいます。
一度ダウンロードしたデータはサーバー上にもう必要ないので削除してしまいます(多くは直ちに削除されるわけではなく、削除までに一定の期間を設けることが多い)。
そのため、サーバーのメールデータ用の容量は小さくてすみます
どちらがいいのでしょうか?
注目点はサーバーの容量です。
昔は今のように十分なサーバー容量がなく、サーバー上にデータを残しておくとサーバー容量が圧迫されるということ考えられました。
また、サーバーの拡張やアップグレードより、ローカルのパソコンのHDDを拡張した方が安い、単純にローカルには十分な空き容量があるなどでダウンロードすることが主流でした。
ただ、現在ではクラウドという考え方が一般的になり、サーバーの容量もどのレンタルサーバーも大きくなってきて、メールを長期で保存することによる容量圧迫の心配もなくなってきました。
そのため、現在ではサーバーのメールデータを直接見るIMAPの利用も多くなってきています。

同期について

IMAPはサーバー上のデータを直接見ているということがわかりました。
IMAPではメールのデータだけでなく、未既読の状態やメールの削除なども全てをサーバー上で行います
一方POPでは、パソコンにダウンロードしたデータを見ています。
メールの削除や未既読の状態もパソコン内で行っています。
これらの違いはどのような利用上の違いになるでしょうか。

最近では、同じメールアドレスを、パソコンやスマートフォン、タブレットなど、様々なデバイスで閲覧することが多いと思います。
IMAPをそれぞれのデバイスで見たときに、サーバー上の同じデータを見ているので、パソコンで既読になったメールは他のデバイスで見たときにも既読になっています
スマートフォンで削除したメールは、その他のデバイスでも削除された状態となります。
これは、どのデバイスもサーバー上のメールを操作しているので、状態はどのデバイスで見ても常に同じ状態になります。
一方POPではどうでしょう。
POPでも同じように複数のパソコンでメールを受信することができます。
メールを受信した際に、サーバのファイルを一定期間残すような設定ができるので、一定の期間は他のデバイスでも同じようにメールをダウンロード出来て、複数のデバイスで同じメールを受信することができます。
ただ、実際にはそれぞれ自分のデバイスのファイルを見ているので、同じファイルを見ているわけではありません。
メールを削除した場合には、デバイス内のデータを削除したことになり、また未読や既読の状態もデバイス内で行っているので、他のデバイスには反映されません。
つまり、POPではデバイス間で同期をすることができません

このように、POPでは同期に問題があり、一方のIMAPはどのデバイスでも完全に同じメールの状態を確認できます

セキュリティについて

POPは、ファイルを上ダウンロードしたらサーバーにはデータが残らないし、データの閲覧や操作もパソコン内で完結します。
つまりネットワークを介さないので安全です。
IMAPでは常にサーバー上にデータがある状態で、メールの閲覧や操作はネットワークを介して行われます。
こちらは、常にネットワークを使用するので第三者からの攻撃のリスクがあります。
ですので、セキュリティの面では、POPの方が一般的には高いと言えます。
とはいえ、何か特別に対処することがあるわけではなく、いずれにしてもアカウントの管理やアンチウィルスソフトの導入など一般的な対処は必要です。
クラウドの利便性とのトレードオフを受け入れて、セキュリティを確保しつつ正しく使っていきましょう。

いかがだったでしょうか、IMAPやPOPなどの言葉は一見難しそうに見えますが、メールデータをサーバーそのものから参照するのか、一旦ダウンロードをしてから表示するの違いで非常にシンプルです。
なんかよくわからないけど、POPでいいんじゃない?みたいなことは今後なくなるでしょう。
自信のスタイルに合わせて、IMAPとPOPどちらがいいかを選んでいきましょう。
頻繁に設定するものでは無いので、いざというときには迷ってしまいますよね。
ぜひこれを機会に覚えておきましょう。

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