2016/12/24 リライト
直帰率を下げたいけれど、どうしたらいいのかわからない、うまくいかない。
直帰率とはすごくわかりやすく単純な指標ですが、それですら簡単には数字を改善できません。
実際の現場でも、地道に数字を下げていくのですが、そもそもの直帰率に対する知識が乏しいと対応も難しいと思います。
直帰率の前に離脱率
離脱率というのは、あなたのサイトに訪問したユーザーのうちどのくらいの人があなたのサイトから出て行ってしまったか。
サイトから離脱するというのは、他のホームページに移動することもありますし、ブラウザを閉じてしまうということもあります。
ブラウザの検索機能を使ってGoogleを立ち上げても、別サイトに移動したことになり離脱したということになります。
つまり、あなたのサイトに用が無くなって他のサイトに移動したり、ブラウジング自体をやめたりということで、あなたのサイトから離れたことを示します。
そのページに訪問したユーザーに対する離脱した人の数を離脱率という形で出します。
離脱率が高ければ、それだけたくさんの人がそのページをきっかけに離脱したということで良いことではありません。
直感的にわかっていればいいのですが、離脱というのはウェブサイトからの離脱です。
多くはドメイン単位で考えてください、同じウェブサイト内での移動はもちろん離脱とはなりません。
あるウェブサイトに入ってきた人が、そのウェブサイトのいろいろなページを閲覧して、最終的に別のサイトに移ったりブラウジングをやめることであなたのウェブサイトから離れます。
その時に最後に見ていたページが離脱したページとしてカウントされます。
直帰率とは
先ほどは離脱率について書きましたが、ウェブサイト内のページを何ページか閲覧して離脱したユーザーの数を離脱数としてカウントしますが、特にそのウェブサイトに入ってきて他のページへ移動せずにそのまま離脱してしまうことを直帰と言います。
つまり、直帰率というのは、外部のサイトからページに入ってきたものの、他のページに移動せずに外部に出て行ってしまった人の割合ということです。
ページに来てくれたのに、そのまま外部に出て行ってしまうというのはあまりいいものではないですよね。
直帰率はAnalyticsでもダッシュボードの一番わかりやすいところに表示されます。
ホームページを立ち上げてすぐの人は、どうしてもホームページに期待をしがちなので、数字を見てがっくりとされる方もいます。
特にランディングページ(LP)では、広告を出しているので特に敏感になりますよね。
ですが、
のです。
直帰率はその目的によって変わります。
一般的なホームページ
業種やサービス内容によって様々です。
何かサービスを売っていることが多いので、一般的にはやはり直帰率が低い方がいいですね。
ブログページ
ブログは何かを売るためにあるわけではなく、情報発信のために書いていることが多いので、目的の情報を見つけたらそのまま帰ってしまうことも多いです。
リピーターは新しく公開された記事を目的に訪問するので、そういったユーザーも直帰率が高いです。
なのでブログは比較的直帰率は高めですが、直帰率高いから悪いとも言えません。
ECサイト
ショッピングサイトですので商品を購入することを目的とするため直帰率は低い方がいいです。
ショッピングは関連商品やレコメンドなど、直帰させない仕組みを充実させることで直帰率は低くなります。
ランディングページ
ランディングページはその1ページで商品の購入までできるように作られた、そのサービス、商品に特化した特別なページです。
ユーザーは直帰するか購入するかの2択と考えていいので、直帰率は数字としては高くなります。
ランディングページについては離脱率は売り上げに直結するので、しっかりと対策しておきたいです。
このようにページのタイプによって直帰率のとらえ方は様々なので、直帰率一つをとっても前提をまず頭に入れておかないといけません。
直帰率が高い=悪い
と思われがちですが、ユーザーの目的が情報を探すということであれば、その情報にダイレクトにアクセスしてきたユーザーは満足して直帰していきます。
つまり、ユーザーにとっては良い体験となり、良いホームページとなります。
ただ、その他のタイプのページでもわかるように、一般的にはやはり直帰率は低い方がいいですよね。
直帰率が高いのはなぜか、直帰率を下げるには何をすればいいのかを考えてみます。
離脱(直帰)する人のパターンについて考えてみる
いきなりり離脱率や直帰率を下げましょうと言っても、ざっくりとしているので、
まずはその原因となるパターンを考えてみます。
離脱(直帰)する人はどういった理由で他のサイトに行くのだと思いますか。
大きくこのようなパターンがあるでしょう。
- そもそも興味がなかった
- 興味はあったが途中で読むのをやめた
- 意図せず離脱してしまった
- 目的のものが見つかったので離脱した
これらのユーザーについて考えていくと、何をすべきかがわかってくるはずです。
離脱率、直帰率を下げるために
先ほどのパターンを考えて、それぞれどう対応するべきか考えてみます。
そもそも興味がなかった
そもそも興味ない人がなんでこのページ来たんだ?って思うかもしれません。
ホームページに訪問する方法はいくつかありますが、この場合は検索から来る場合が多いでしょう。
検索時には、ホームページのタイトルが表示されて、それを見てクリックして訪問します。
ページに来たけれど、興味のあるものじゃなかった、
これは「(興味があると思ってクリックしたけれど)来てみたら興味あるものじゃなかった」パターンです。
これは検索時に表示されるタイトルに問題があったのかもしれません。
ページに書かれている内容がわかりやすいタイトルをつけるといいですね。
間違ってでもページに入ってきてくれたならアクセスも増えるしいいじゃん!
もしかしたら興味を持ってくれるかもって考える人もいるかもしれない。
まず、誤解されるようなタイトル、内容を連想しにくいタイトルというのは、
想定外のユーザーが入ってきているだけでなく、本来入ってきてほしいユーザーが入ってこない可能性があります。
内容はたしかにすばらしい、もし興味がある人が読んでくれたら買ってくれる可能性が高いページだったとしても、タイトルの時点でそれが伝わらないというのは、見込み客を相当逃していることになります。
例えばこれがランディングページだったとして、有料広告を通じて訪問した人だったとしたらどうでしょうか。
有料広告はコンバージョン率が非常に大事で、興味のない人にはむしろ来てほしくないのです。
興味のない人でもクリックした時点でお金を払わないといけないので、冷やかしごめんですよね。
となると、やはりタイトルを正確にわかりやすくしておくことはとても大切になります。
そうすることによって、入ってくる人が広告文に興味を持って入ってきてくれているという前提になります。
そういったユーザーに対して有益なメッセージを正しく伝えることができれば成約につながりやすくなります。
検索や広告に出すタイトルとページ本文の内容は必ず一致させるようにしましょう。
あたりまえやん、と思う人も多いと思うのですが、
意外にそれをできていない人が多くて、ランディングページもコスト削減と言って1つのページであらゆるものを売ろうとする人がいるのですが、確かに制作費は下げることはできますが、利益率は非常に悪くなり制作費分なんてすぐに飛んでしまいます。
いろんな見込み客を取り込むために広いキーワードで広告を出したいのはわかりますが、
あまりにもリンク先のページと離れてしまうと、離脱が多くなり、広告費だけがかかって売り上げに結びつかないということになります。
広告を出しているのに全然問い合わせが無いというときは、広告文に問題が無いか確認しましょう。
これは、タイトルとコンテンツを一致させるということを知っていれば、それぞれに特化したページが必要だということが理解できると思います。
興味はあったが途中で読むのをやめた
これは興味のあるテーマだったが、実際に読んでみて満足できずに離脱したパターンです。
- 知りたい情報が載っていなかった
- 内容が面白くなかった
- 内容がよくわからなかった
このようなことが考えられます。
「知りたい情報が載っていなかった」
これは、テーマは問題なかったのですが、情報量が少なくて知りたいことが得られなかった。
商品やサービスでは、気になる問題点が解決できなかったということになるでしょう。
ユーザーがどのような情報を求めているのかをしっかりと把握して、内容の充実をさせましょう。
「内容が面白くなかった」
テーマも一致しているし、充実した内容になっている。
けれど、読むのは人間なので、読みやすいコンテンツであることも大事です。
いくら有益で大切なことが書いてあっても、文字ばかりで読む気にならないページでは途中で読むのを投げ出してしまうでしょう。
文章をうまく書ける人であれば、長いテキストでもスラスラ読めるコンテンツを作れるかもしれませんが、
そうでない人は、文字の大きさを大きくしたり、改行の位置を工夫してみる。
絵や図を入れてみたり、文章の構成を考えてみるといいでしょう。
ストレスなく読めるコンテンツにできれば、ユーザーは最後まで読んでくれる可能性が上がります。
「内容がよくわからなかった」
上の「内容が面白くなかった」に似ていますが、サービス提供側とそれを受ける側では前提知識が全然違います。
わかりやすく丁寧に伝えてあげることで、コンテンツを誰でも理解できるレベルに落としてあげましょう。
専門用語ばかりを使ったり、難しい表現を多用するのは、一見かっこいいですが読んではもらえません。
ユーザーの立場に立った文章を心がけましょう。
コンテンツをわかりやすく充実させることで離脱率や直帰率を下げますが、
課題を見えるかするにはひーマップなどで、どこまで文章が読まれているのか、どの部分がよく読まれているのかなどを調べて対応するとより効果的です。
意図せず離脱してしまった
いろいろな理由がありますが、意図せず離脱することも考えられます。
途中で用事ができて席を外したり、間違ってブラウザを消してしまった。
後で読むためにブックマークしたのでページを閉じたということもあります。
これらは改善でどうにかなるものではありませんが、
知らない間に離脱してしまう原因の一つとして外部へのリンクが張られているということがあります。
お客さんのホームページを作っていても、詳しい説明が面倒なために「詳しくはこちら」でメーカーサイトの説明ページに飛ばしたり、会社を大きく見せるために取引先やメーカーサイトのリンクなどを貼り付ける人がいます。
どこそこに掲載されましたとかで外部にリンクを貼ったり、SNS系のウィジットをつけたいというもの。
一見便利なためにやっていることなのですが、外部へのリンクは離脱へつながります。
すぐに戻ってきてくれればいいですが、そのまま行ったきり戻ってこないということも多いでしょう。
ユーザーさんは思っているほどあなたのサイトに愛着はありませんので、外部に出て行ってしまったら再度訪問する可能性は低いです。
外部へリンクを貼るのはどうしても必要な場合に限って、それ以外はできる限り内部で完結するようにしましょう。
目的のものが見つかったので離脱した
これは、そのページで目的のものが見つかったので離脱したというもので、それ自体は悪いことではありません。
ユーザーにとって満足して帰ってもらうというのはとても大切なことです。
あえてここを改善するとすれば、関連する商品やサービス、プラスアルファの提案などを通じて商品やサービスの購入につなげてもらうことです。
買う気はなかったけれど、読んでいてほしくなったと思えるようなコンテンツ作りが大切です。
運営者にとっての最終ゴールである場所にいかに誘導するかという導線を見直してみましょう。
離脱率、直帰率の改善
このように、離脱率、直帰率という簡単な指標をとっても様々な原因と対策が考えられます。
ただ、離脱率や直帰率は思っているほど簡単には改善されません。
一回の改善ではたった数パーセントも無いでしょう、ですがそれを続けていくことが大切です。
また、そのページの直帰率を下げることがコンバージョンにどの程度影響するのかということもしっかりと考える必要があります。
1000人訪問しているページの離脱率1%というのは10人ですが、100人のページでは同じ1%ではたった1人です。
ただ離脱率を下げればいいというだけのものではないので、離脱率を下げるためというよりかはよりユーザーに性格にメッセージを伝えるためにコンテンツの改善をすると考えて運営していくといいでしょう。
それが結果的に直帰率とその他の改善に自然とつながっていきます。