ホームページの制作を外にお願いする際に、どうやって費用を安くするかという話。
弊社でもデザイン、コーディングの多くを外注としてお願いしています。
外注費用を安くすることが、弊社で出すときの制作費用にかかわってくるし、
弊社の利益に大きくかかわる部分です。
一般のお客さんが制作会社に安くでホームページを作ってほしいと思うのと同じく、
私たちも外注先に安くでホームページを作ってほしいと思うんです。
では、どうやって安い費用でホームページを作ってもらうか。
不確実性を取り除く
制作会社の費用のなかでもとても神経を使うのが、
お客さんとのやり取りがどの程度必要になるのかということです。
デザインのやり直しが入るとか、決定したコンテンツの内容が変わるとか、
見積もりの段階では明確になっていない不確定な工数があります。
必要な素材がいつまでもそろわなくて、いつまでも待たされるかもしれません。
作業量は大きく変わらなくとも、長い時間プロジェクトを管理するというのはそれなりの工数がプラスされます。
制作会社としてはここをゼロにしておくわけにはいかなくて、
プラス必要になる相応の予算をあらかじめ載せておかないといけません。
10ページのホームページを作るといったとき、
10ページを何の問題もなくスムーズに進められればこれだけの工数で制作できるというのがあったとして、
そこに不確定な要素を考慮した+αの費用を上乗せしています。
これはどんな業界でも多かれ少なかれあるでしょう。
同じ仕事でも、お客さんによってスムーズにいく場合もあれば、
なんでこんな簡単なことにこれだけ時間がかかるんだっていう仕事もあるでしょう。
あえてそれを+料金として明示することはないですが、
トータル的にみて妥当な金額をどの業界も含めているはずです。
おまえのことは信頼しているからこの金額でいいよ。
つまり、友達価格って言うのは信頼関係があるからで、
いくら友達でもやり取りに難があれば、そうそう安くはできません。
利益分からいくらか安くなる程度でしょう。
ここで言ってるのは利益分をいくら安くするという話ではなくて、
そもそもの必要経費(人件費)分を削減することを積極的にアピールすれば、
かなりの安い値段でやってもらえるという話です。
実際にやってもらう内容を明確にしておく
実際に弊社で外注の方にお願いしている時のルールですが、
デザインは
・ワイヤー(設計)資料は質問がほとんどないくらいしっかりと作りこんで渡す
・素材はあらかじめそろえておくか、無い場合はその分の作業は弊社で行う。
外注先の作業は初回で確定している部分のみ。
・やり直しは1回程度まで
コーディングは
・デザインを渡すので、それをそのままコーディングしてもらう
・コーディング後に変わった仕様や内容の対応は弊社で引き取る
・仮画像やコンテンツ部分の差し替えは弊社で行う
外注先のミス以外は、ほぼほぼ1回で作業が終わるようにしています。
また、作業のための資料はすべて用意しているので、
ある程度作った後で、あれも足して、やっぱこれは変更・・・とかは無いんです。
仮にあった場合は、全てこちらで引き取る。
なので、そういった場合にも外注先には全く迷惑が掛からないようにしています。
これは、弊社が社内でもある程度の対応ができるからという部分も大いにあるのですが、
つまり、外注先に余計な不安を抱かせない、不確定要素をできるだけ排除することが大切です。
しっかりとこういったことを伝えることができれば、
外注される側も、正確に見積もりができるようになるので余分な+αが載らない。
ホームページの制作って、多くの工程を踏むので、それこそ一つ一つこういったことができれば、
トータルではむちゃくちゃ外注費の削減になります。
外注する側は安くで仕事をお願いできるし、
作る側も見積もりをオーバーしてしまって利益が出ないなんてことはなくなります。
お互いにとってメリットなんです。
また、こういった信頼関係があれば、ちょっとした無理をお願いしたとしても、
外注先の方もこちらの努力というか姿勢を認めてくれているし、
追加のお願いも安くで、それこそ「そのままの料金でいいですよー」なんて言ってくれる。
一般の方がホームページの制作をお願いする場合には
制作会社が外注するからそんなことができるんでしょーって言われると思うけれど、
一般の方がホームページの制作をお願いする際にもこの考え方はとっても大切です。
ホームページを作る際にはいろいろなことをヒアリングされると思います。
どんな色のホームページにしますか?この部分の内容はどうしましょうか?
それにお客さんが答えることで、制作会社はその内容からページの設計書を作っていきます。
このやり取りの中で、このお客さんは要注意だなって思うのは、
・言ってることがころころと変わる方
・本気で考えてない「とりあえず〇〇にしといて」という方
・考えるのが面倒くさいからお任せしますという方
これらが見られる人には制作会社はおそらく費用を高くしてくるはず。
1回目の打ち合わせでなんとなくわかる場合も多いです。
「考えるのが面倒くさいからとりあえず制作会社に案を出してもらって、
気に入らなかったら変更してもらえればいいや」
みたいな考えは、
見抜かれると必ず費用にプラスされて返ってきます。
もしくは事後的には、成果物の質を落として納品されます。
また、資料のやり取りについても、
それなりにまとめてデータをいただければいいのですが、
毎日のように思い付きで資料や内容を送ってこられると、
こちらではそれをまとめる必要がありますし、それらをもれなく管理していくのってかなり大変です。
何が終わって何が終わっていないのか、同じ個所が何度も変更されると何が正しいのかもわからなくなります。
それを正確にやっていくのはとっても神経を使うし、
初めからよくよく検討して内容をまとめていけばスムーズにいくことを、やり方でよけいな手間がかかるってすごくもったいないんです。
作る側はそれはそれは大変だし、作ってもらう側は高いお金を払わないといけなくなります。
大事なのって思いやり
急に抽象的な表現になりますが、
大事なのって「思いやり」です。
いかに相手のことを考えてあげるか。
自分で素材を探せるのであれば探したり、
自分で入力できる内容であれば入力して渡したり。
例えばパンフレットをスキャンしてそのままFAXとかで送ってくる場合とか、
FAXで送られてきた内容をこちらで文字起こしする手間がかかります。
パンフレットの元データを探すのが面倒くさいとかなんでしょうけれど、
元データがあればそこからテキストを抜き出せるので、文字を起こす必要はないし、
テキストの打ち間違いなども防げます。
手間は減るし、精度は上がるし、おかげに費用も安くなるのにそのちょっとした手間を惜しみます。
なんでもかんでも仕事を出す方がやれということではなくて、
自分でできることは自分でやれば、その分費用は安くなります。
思いやりがあれば、相手に迷惑にならないように工夫するし、そうすれば結果的に相手もそれに応じてくれます。
このお客さんなら安くで請けてもちゃんと利益出るなって思えば、まともな制作会社ならそれなりのリターンとして返してくれます。
「仕事を出す方がしっかり考えろ」みたいな話をしているわけじゃなくて、
請ける方はもちろん、出す方も制作チームの一員であるという意識をもってもらうと、
自然とどうやってスムーズに仕事を勧めるかということに目が向くと思います。
専門的な知識なんかなくても、一般的な仕事の進め方ができるかどうかの話で、
制作費を安くしたい、そしてそれを制作会社と交渉しようと思うのならば、
単に金がないから安くしてくれとかじゃなくて、
「こうすれば作業が楽になるでしょ、そんなに負担をかけないからこれくらいでできないですか」っていう交渉の仕方だったら、かなり制作料金を下げてもらえる可能性が上がると思います。
私たちが実際に外注先にどうやって安く仕事をしてもらってるかっていう、
実際にやってることから書いてみました。
参考になればと思います。
過去にこんな記事も書いてます。
ほぼ同じような内容
制作会社が教える、ホームページを安く作ってもらうには。
よかったらどうぞ。